フリー志向の強い学生が多い中で幅広く知見を身につける
夢来鳥先生の主な専門分野および研究室について教えてください
夢来鳥:マンガ家として作品を執筆しながら、主にストーリーマンガと呼ばれる分野について調査研究をしています。ストーリーマンガとは、複数ページ建てで物語が展開していくものを指します。私はこれまで少年マンガを多く描いてきましたので、その指導を得意としていますが、もちろん少女マンガや青春マンガなど他のジャンルについての指導も行います。
研究室・ゼミにおける指導は3年次以降で、マンガ家(作家)を目指す学生が多く集まります。なおストーリーマンガ系の女性教員は現時点で私だけであり、比較的女子学生の割合が多くなることがあります。学科全体では、年度によりますが半々あるいは4:6くらいで女子が少し多い傾向にあります。
研究室では主にどのような指導を行っていますか?
夢来鳥:プロの作家と編集者の間でのやりとりを想定した指導は、特徴のひとつだと思います。たとえばマンガそのものを描く前の、ネームと呼ばれる大まかな構成やコマ割り、台詞、キャラクター配置などを記したラフや、その前段階のプロットを練る段階から、自分の経験を交えてさまざまなアドバイスを加えながらコミュニケーションしています。
マンガ学科としてはどのようなカリキュラムが組まれていますか?
夢来鳥:入学した学生は、まずは「ストーリーマンガ」「キャラクターイラスト・カートゥーン(ひとコママンガ等)」「マンガ研究・編集」の3領域の基礎を幅広く学びます。学科としては、創作系とともに理論系にもアプローチをして、系統的に学ぶことができる環境を用意しています。こうして1、2年次に分野横断的に学んだら、3年次からはストーリーマンガをはじめ、キャラクターイラスト、デジタル表現、カートゥーン、マンガ研究の5分野のいずれかに所属することになります。
入学してくる学生さんはどのような傾向がありますか?
夢来鳥:1年生のうち、ざっくり6割程度がマンガ家志望、3-4割がイラストレーター志望という印象で、年次が進む中で目標が変化することはありますが、おおむね半数以上がフリー志向といった感じでしょうか。就職をするにしても、マンガの世界にはさまざまな仕事がありますので、まずは目標に向かって頑張ってほしいですね。
ときおり、入学前からすでにプロとして仕事をしている人もいて「大学であらためて基礎から、また系統的に学びたい」との考えで入学してくるケースもありますよ。もちろん在学中にデビューする学生もいます。たとえば昨年の4年生ですが、小学館の「Sho-Comi」で連載していました。
なお、卒業研究は「未発表であること」が規定となっているので、審査が終わるまでは商業誌等に掲載することができません。卒業制作はそのための作品を提出してもらっていますので、仕事を始めた学生は体力的にもたいへんだと思います。でもそうした学生は、やはり優秀ですしバイタリティーがあると感じます。


